アンダー・ザ・ドーム
スティーヴン・キング 著
閉ざされた空間で人はどうなるか
メイン州の小さな町チェスターズミル。
人口およそ2000人。その町は突如、透明の障壁に囲まれた。
上方は高空に達し、下方は地下深くまで及ぶ。
“ドーム”と呼ばれるようになった障壁は、わずかな空気と水と電波を通すのみ。
パニックのなかで、命を落とす者が連続する。
そこで動き出すのは町を牛耳る男ビッグ・ジム・レニー。警察力を掌握したビッグ・ジムは混乱に乗じて恐怖政治を開始した。
“ドーム”のなかで一触即発の内圧が高まりはじめる―。
アクセル踏みっぱなしの小説を書く―そう決意して、“恐怖の帝王”キングが、その才能と筆力のすべテを恐怖と緊迫のために叩き込み、全1400ページを一気に駆け抜ける。
巨匠の新たなる代表作、誕生。
Category:スティーヴン・キング/Kindleで読める/映画・ドラマの原作
◇感想と解説
すばらしい物語。
ページをめくるたびに身体の震えが止まらなくなるほど私は興奮した。
あれのこと!!!!!???
あれのことを書いているの!!!!!???
この物語が語ること。それは私がこの数年囚われてきた妄想と同じだった。
道端でせっせと食べ物を運ぶありんこや、水槽の中の魚たちを見ながら思っていたこと。
私たち人類が知ってると思う宇宙が、実はまったく別の形をしているかもしれないということ。
私はこの本を2012年のお正月に読んでいた。
2011年3月11日を経験してからこの作品と出会えたことを幸せと思う。
私たちが何をしているのか、じっくりこの本を読んで感じようではないか。
これはもう、究極の回答だ。
この世界はそう、つまりドームの下にあるっていうこと。
『アンダー・ザ・ドーム』はTVドラマ化されている。
ドラマの方は徐々に独自の展開となってドラマオリジナルなストーリになってしまうけど、そっちもそれで面白い。
ただ、途中で打ち切りになってしまったのが残念だ。
▼ネタバレを開く
私がありんこや水槽の魚を見て思うこと。
水槽の魚たちは、人間のことを何となく認識してはいる。
ガラスの壁の向こうにエサをくれる何かがいることを。
ありんこはどうだろう。
彼らはせっせと食べ物を運び、彼らの社会をつくっている。
彼らは私たちと同じ空間にいるけど、同じ世界を共有できていない。
ありんこは永遠に人間の存在を知ることはない。
漠然と何かを感じているかもしれないけど、それは人間が神の存在を思うのと似たような感じかもしれない。
ありんこは、自分が地球という太陽系の惑星の上にいて、広大な宇宙空間の中にいるとは知らない。
彼らにとっては、自分たちの巣とその周辺だけが存在する宇宙なのだ。
これを人間に置き換えたとき、『アンダー・ザ・ドーム』という物語ができあがる。
◇情報
2009.USA/Under the Dome
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