青森県 三内丸山縄文遺跡で開催された「Feel The Roots 2015」に参加してきた。
2015年9月11日 土曜日の夜出発し、北へ。
700kmを旅を終え、翌朝青森へ到着。
青森のすばらしく美しい空が迎えてくれた。
チェックインまではだいぶ時間があったので、まずは十和田湖に向かうことに。
途中、偶然縄文遺跡に遭遇したので寄ってみることにした。
大湯環状列石だ。
環状列石とはつまりストーンサークルのこと。
遺跡の周りは広い公園になっていて、現代的なものが見えない。
草を上を歩いていたら、まるで縄文時代にタイムスリップしたような気持になってきた。
近寄ってみると、それは巨大なストーンサークルだった。
日本で最大級らしい。
これらの石はレプリカではなく本物だ。約4,000年前に縄文人たちが並べた石。
何を思って彼らはこれらの石を並べたんだろう。
彼らは文字を持たなかったので、実際に何を考えていたのかは想像の域を出ないのだが、彼が実際に作ったものを見ていると気持ちが伝わってくるような気持がしてくる。
ストーンサークルには、方向を示すヒントがいくつかあって、それらが夏至の日の太陽が沈む方向を示している。
ムラ人たちの生活のすぐ近くにこのような設備があるということは、列石はカレンダーみたいなものだったのかな?
縄文人たちは狩猟採集を基に暮らしていたが、食べ物を効率よく得られるように森も作っていたそうだ。
自然のサイクルと共に生きていくためにこれらのストーンサークルを作ったのではないだろうか。
縄文人たちが置いた石から声が聞こえるようだった。
続いて私たちは十和田湖へ向かった。
風が強くて湖は荒々しい表情だった。
お土産屋さんが開店するにはまだ早く、普段は賑わっているのであろう観光地は誰もいなかった。
人々が忽然と消えてしまったかのような不思議な雰囲気。
どこも開いてないので、私たちは湖のほとりにある十和田神社へ行ってみた。
人気のない神社。
うーむ。ここは人の住む世界ではないのかも。。と思わせる森の中。
拝殿などは昭和に建てられたものらしいけど、なかなかの渋さ。
十和田神社のルーツは平安時代に遡るそうな。
古の人々がここへお参りに来ている様子が目に浮かぶようだった。
神社の奥には階段が続いていた。
登っていくと磐座があり、その奥に二つの祠があった。
なんとも不思議な場所だった。
さらにこの奥の崖には、今にも崩れそうな鉄の梯子がかかっていたが、危険なため立ち入り禁止になっていた。
その先に何があるのが気になる人は「占場」という言葉を調べてみてね。
神社から出て湖畔を歩いていくと、今度はどえらい存在感を放つ小島が見えてきた。
お祈りする咲耶子。
押し寄せる風と波。
十和田湖!!! 何なんだこここは!!!
私は子供のころに観光で来た思い出があって、きりたんぽとか遊覧船とかのイメージだったのだが…。
人がいないのもあるけど、こんなに神々しい場所だったとは。。
十和田湖は火山の噴火でできた湖で、現在も活火山。
なるほど、そこらじゅうにある岩は溶岩だったのだ。
そして十和田湖には竜神伝説もあるそうだ。
私たちが見た荒れ狂う湖はまさに竜神の住む場所にぴったりだった。
そうしているうちに、ようやくチェックインの時間になったので、この日のお宿へ。
実はこの日、青森市内でたくさんのイベントが重なってしまってホテルが取れず、私たちは酸ヶ湯温泉の湯治場へ泊ることになったのだ。
ここには子供のころに家族で来たことがあって、お父さんと混浴に入った思い出。
なんてことを言っていたら母がその時の写真を送ってきた。
この写真の母は今の私と同じ歳くらいじゃないかな…。
看板の色が時の流れを感じさせるね。
前ふりがだいぶ長くなってしまったけど、いよいよ翌日は、Feel The Roots 2015だ。
みんな温泉でエネルギーを補給し、ぐっすりと眠った。
2015年9月13日 日曜日。
天気はあいにくの雨。
三内丸山遺跡に到着すると、雨だというのに、すでにたくさんの人が集まっていた。
子供たちは雨でもおかまいなしで、ボールを転がしていた。
私はこの玉ころがしで遊んでいる子供たちを見るのが大好きなんだ。
造形作家の清水一忠(simizzy)さんの作品。
私はJomonismの黒曜石アクセサリー作りワークショップのお手伝い。
というわけで、ここから本番までの写真がない。。。
今回GENZは、大型竪穴式住居内のステージでのライブ。
写真だと伝わりにくいんだけど、でかいんだこれ。
ライブの写真は、今回セッションした茂呂剛伸さんのアルバムから拝借しました。
ありがとうございます。
茂呂さんは、土器にエゾシカの皮を張った『縄文太鼓』で演奏をする北海道在住の太鼓演奏家。
土器を作るところからやっている。
茂呂さんの縄文太鼓は、疾走感のあるグルーヴを生み出し、そしてスコーンと天に届くような音だった。
縄文人たちが喜んでいる~!!! そんな気配すら感じられてしまった。
演奏を終えて。
左から、パーカッションのJINくん、踊り子 咲耶子、わたし、Jomonismの草ちゃん、茂呂さん、ギター 和田アツシ。
ライブを終えて竪穴住居から出ると、雨は上がっていた。
私たちのライブの時、ちょうど外ではGOCOOの太鼓が鳴り響いていて、その音と共に雨があがり、虹も出たそうだ。
なんとすばらしい!!! 同時に2つの場所にいれなくてちょっと残念…!!
ステージではKuniyuki Takahashiさんのライブの時間。
いろいろな人と次々とセッションして、濃厚な時間が流れていく。
そして、いよいよFeel the Roots2015もクライマックスに。
RaBiRaBiのライブ。
RaBiRaBiの音を浴びて踊っている人たち。
わたしはそんな人たちを見るのが好きだ。だってみんな幸せそうだから。
フィナーレは、出演者たちで奏でられる「Song of the Earth」
一期一会。この日かぎりのスペシャルなステージ。
私も一緒に歌った。
ステージの上にいる人たちがみんなすごいエネルギーを持っていて、見ている人たちも巻き込んで、どんどんみんなの心が一つになるのが感じられた。
私は幸せいっぱい。この時間に居合わせることができてとても嬉しかった。
「Song of the Earth」は繰り返される地震を経て生まれた歌だ。
うたは人の心に届いて、人を動かしていく。
♪あのときなにをうけとったんだろう…
地球から受け取ったものを歌にして語り継いでいく。
おそらく縄文人もやっていた方法。ずーっと人間がやってきた方法。
歌は人の心を激しく揺さぶり、心に留まり、人と人を結びつける。
理論を並べて説明するよりも、お金を使って説得するよりも、時に歌は圧倒的なインパクトを持って人の心を目覚めさせる。
もしかしたら「歌で世界を変える」なんてこともまんざら絵空事ではないのかもしれない。
三内丸山遺跡に響いた「Song of the Earth」にはそんな力を感じてしまったよ。
年々進化してきたFeel The Roots。
今年のFeel The Rootsも最高だった。
jomo☆rockのみなさま、青森県庁さん、三内丸山遺跡のみなさま、jomonism、出演者の皆々様、遊びに来てくれたみなさま、参加できて楽しかった!
ありがとうございました~!
翌朝。
縄文遺跡の余韻に浸りつつ、私たちは市場へ。
お目当てはこれ、のっけ丼。
これを食べないと青森に来たって感じがしないのよね。。
そして、その後、私たちはせかっくなので岩木山神社へ寄って帰ることにした。
ここへ来るのは私は二度目。
どことなく南米の遺跡を思わせるような不思議な神社だ。
十和田神社もそうだったけど、この不思議な感じって東北の雰囲気なのかな??
岩木山神社の狛犬たちはとてもかわいい。
↑こんな変わった狛犬も。
私はこれを始めてみたとき、西洋のガーゴイルみたいに思えてギョッとしたのだが、これについての満足いく説明はないみたいだった。
江戸時代に作られたものらしいが、こんな狛犬は他で見たことがない。よくあるものなのかな???
俄然狛犬に興味がわいてくるのであった。
岩木山神社は手水も豪快~。
南米の遺跡みたいと思う原因はこれなのかも。
お参りを終えて振り返ると鳥居の向こうに岩木山がどーんと見えた。
私たちはどっしりと構える岩木山を眺めながら帰路へと着いた。
ありがとう~青森~!
■ 2015/9/13(日)
Feel The Roots 2015@青森県三内丸山縄文遺跡
http://www.feeltheroots.jp/
北海道・北東北の縄文遺跡群を世界遺産に!
三内丸山遺跡 縄文アートフェスティバル
Feel The Roots 2015
場所:三内丸山遺跡
青森県青森市三内字丸山
RaBiRaBi/GOCOO/Kuniyuki Takahashi
茂呂剛伸/GENZ/Meg(over heads)/Utaka/IMO/Mugen∞Sankolo/たびたび団/Tempoints/チャカスカス/極東ロック/どんぐりX/佐伯モリヤス/BEAT FLIGHT/HELLA GOODNESS/VideoBoys/Tambor Tecno Hermanos
and more…
主催:青森県/Feel The Roots実行委員会(NPO法人jomonism/jomo☆rock)
企画制作:Feel The Roots実行委員会(NPO法人jomonism/jomo☆rock)
協賛:JT東北支社
Special Thanks:
縄文ファン(http://aomori-jomon.jp/)
NPO法人jomonism(http://jomonism.org/)
Writing : Chiyo
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