Index

Column

> 語源をたどる旅

語源をたどる旅

普段、何気なく使っている言葉の語源を辿ってみた。
日常に使う言葉でも意外なルーツがあったりして面白い。

ちょいちょい書き足していたので大量になってしまったが一気に紹介!

◇今月は連チャンで飲み会だよ~の 「連チャン」

元は麻雀用語である。
1人の人が複数の局で連続して親になることを 「連荘 (れんちゃん)」 と呼ぶことからきている。

このように、麻雀からくる言葉は探してみると結構ある。

◇テンパる

麻雀で、あと1牌で上がれる状態を 「聴牌 (てんぱい)」 と言い、動詞化して「テンパる」と言うようになった。

◇リーチ

麻雀の 「立直 (りーち)」 が元である。
あと1コであがれるという宣言。

日本だと、いろいろなゲーム、ビンゴとかスロットとかでも普通にリーチって使うけど海外ではどうなのかな??
日本語にマージャン用語って結構浸透してる。

ちなみに、「あがる (和了る)」も麻雀用語。

◇メンツ

麻雀をやるのに必要なメンバーを 「面子 (めんつ)」 と言う。
そんで 「合コンのメンツが揃った」 とかいう使い方をするようになった。

◇ジャマすんなよぅ! の 「邪魔」

仏教で修行のさまたげをする悪魔のことらしい。
このように仏教用語が語源の言葉って星の数ほどあるんだけど、そのなかでも私が面白いと思ったのを紹介したい。

◇くしゃみ

その昔、お釈迦様がくしゃみをしたときに、弟子たちがサンスクリット語で “長寿” を意味する 「クサンメ (休息万病)」 という呪文を唱えていたのが元だとか。
今度、誰かがくしゃみしたら 「クサンメ~」 って言ってやろう。

◇旦那

サンスクリット語で “与える” を意味する「ダーナ」が語源。
これは“布施”の語源でもある。
お寺にお布施をするお家を “檀家” というが、それもここがルーツである。
転じてお金を出してくれるお客さんや夫のことも旦那というようになったらしい。

◇シャバ

刑務所から出てくるとときに、シャバ (娑婆) に出てきたって言うけどあれは、「サハー」 というサンスクリット語で “堪え忍ぶ土地” という意味だそうで。
そこから、現実世界のことを指すようになったそうな。

ってことは、刑務所から出てくるってよりも、ディズニーランドとかから出てきたときがまさに娑婆に出てきたって感じかな。

◇こんりんざい

ちょっと古い言い方だけど 「二度としません!」 という意味で「金輪際しません!」って言ったりする。

「金輪際」は、仏教の宇宙観にルーツがあった。
仏教の宇宙観によると、虚空の中に風輪があり、その上が水輪、続いて大地を支える金輪と続く。

金輪際は、その水輪と金輪が接してる部分で、世界の果てを意味する。

転じていきつけるギリギリのところという意味になり、今のような “決して” というような強い打消しの意味になったそうな。

ちなみに金輪際は大地の160万由旬 (約1120万km) のとこにあるらしい。
(仏教における1由旬 (ゆじゅん) =約7km)

gogen01

図はWikiから。

須弥山
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A0%88%E5%BC%A5%E5%B1%B1

◇南無阿弥陀仏

お経と言えばこれを思い浮かべるけど、実際、意味知らないと思って調べてみた。
これも辿るとサンスクリット語である。

「南無」 は 「namo」 で “命をささげる” の意。
「阿弥陀仏」 は “阿弥陀如来 (amitaabha)” のこと。

阿弥陀さまお願い~! って感じかな。
阿弥陀さまを見かけたらちゃんと言ってみよう。

日本にある有名な阿弥陀如来像はこちら。

gogen02

鎌倉の大仏
http://www.kotoku-in.jp/

 

gogen03

牛久大仏
http://daibutu.net/
※ちょっと前まで世界一デカい立像だったがミャンマーのに抜かれた。

 

gogen04

京都 東山 永観堂 みかえり阿弥陀
http://www.eikando.or.jp/mikaeriamida.html

◇「青春」 はなぜ青いのか

日本語には理由はよくわからないけど色とセットになってる言葉がけっこうある。 「青春」 もそうだ。
これらはたどっていくと、以外なルーツがあったりする。

「青春」も調べてみると、古代中国の五行思想というのが絡んでくるとわかる。
全ては木・火・土・金・水の5つの要素から成るという考えである。
見てわかるとおり、これは曜日名の元でもあって、私たちにも馴染みが深い。

それによると季節や色や方角、その他いろいろなものが、あてはめられてつながってくる。

木 = [春]、[青]、東、青龍、犬、仁、寅・卯
火 = 夏、紅(朱)、南、朱雀、羊、礼、巳・午
土 = 季節の変わり目、黄、中、麒麟、牛、信、辰・未・戌・丑
金 = 秋、白、西、白虎、鶏、義、申・酉
水 = 冬、黒(玄)、北、玄武、猪、智、亥・子

gogen05

だから青春だったんだ。
青春は最初の若いときで、次の朱夏は中年…と続く。

これと同じ法則で、北原白秋 (西原なら完璧) とか、南にある朱雀門とか、季節の変わり目にうなぎを食べる土用の丑とか。
五行思想がルーツ。

掘って行ったらもっとありそうだけど疲れたのでここまで・・・

◇シカトしてんじゃねぇーよの 「シカト」

賭博師の隠語が語源のようだ。
花札の鹿の絵を知ってるだろうか。

これ

gogen06

紅葉は十月の札。
で、そこにいる鹿が横を向いてるので、「鹿の十(しかのとお)」 で “とぼける” って意味で使われるようになったらしい。
「しかのとお」が縮まって、「シカト」 になり、現在に至る。
このように、新しい言葉と思いきや、意外と古い言葉もたくさんある。

◇学ラン

江戸時代は洋服のことを 「蘭服 (らんふく)」 と言っていた。
この 「蘭」 は “オランダ(和蘭陀)” のこと。
そんで、学生が着る蘭服だから 「学ラン」 なんだって。

鎖国時代は西洋=オランダだった。
私が小さいときは

外国 = アメリカ
外国語 = 英語
英語 = ジスイズザッペン

だと思ってたなぁ。
学ラン萌えの人は、今度から学生蘭服萌え~と言おう!!

◇うざい

関東地方の方言 「うざったい」 が語源らいし。
そんでその 「うざったい」 は、江戸時代ごろによく使われていた 「うざうざ」 から来てるらしい。
(「うじゃうじゃ」 とかと同じ意味。)

意外と古い言葉なのね。

◇ダサい

これが一番よくわからない。
埼玉関連の語源説はどれも後付けな感じでピンとこない。
「田舎」 を 「ダシャ」 と読んで 「ダシャい」 と言ったのが始まりってゆう説もあったけどうーん??

◇ドタキャン

「ドタ」 は 「土壇場」 のドタで、「キャン」 はキャンセルである。
「土壇場」 って何だろうと思って調べたら、江戸時代の斬首刑場だそうで。
土壇場行きがドタキャンになったら、うれしいね。

◇ブス

gogen07

時代劇でお馴染みの毒 トリカブトの塊根を 「附子 (ぶす)」 という。
トリカブトの中毒になると、神経に異常をきたし顔が変になることから、不美人のことをブスっていうようになったという説がある。

でも 「不細工なスケ = ブスケ = ブス」 って説の方が有力らしい。
そういえば、中学のときの音楽の先生(女)が、生徒を怒るときに必ず 「そこのブス!」 って言っていたのを思い出した。
女子にも男子にもブスって言うんだ。
妖怪人間ベラみたいなすごい先生だったなぁ。

当時のその先生は今の私より年下って可能性もあるが…。

gogen09

◇ポンコツ

ポンコツってかわいい感じだけど、ポンコツって何だろう。

もとは、自動車の解体のことをハンマーでたたいたりする音から、「ポンコツ」 って言ったそうで。
そんで、たぶん 「これはもう廃車だな」 って意味で 「ポンコツだな」 って言われだして、今の「ポンコツ」になったんじゃないかな?
(いろいろ調べてもはっきりした説がないので憶測)

ポンコツって言葉いい響きだな。好き。

そしてこちらは私の大好きなポンコツ。

gogen08

21エモンに出てくるイモ掘りロボ ゴンスケ。

 

とりあえずここまで。。
あと、縄文時代からある言葉とか知りたいんだけど調べるの大変すぎる。

2010.05.9
※記事の内容は私が独自に調べてまとめた内容なので間違いもあるかもです。そしたらごめん。

こんなことばかり考えている私がSF小説など書いてる

大橋ちよのnote

▲TOP