2016.09.28寺でお葬式だ
地図を見ながらどこかに向かっている。
どうやら有名なお寺のようだ。
田んぼのあぜ道を左に曲がって、まっすぐ行って、道路を渡ればお寺の参道に入る。
お坊さんが参道の入口で人々を誘導しているのが見える。
中年のだみ声の坊さんだ。住職じゃないのか?
このあたりから私は喪服を着ていて、お葬式に参列することになっている。
知らない会社員のお葬式だ。
そういえば香典を忘れて来てしまった。手ぶらで入るわけにはいかないだろう。
寺の右側にコンビニがあるのをなぜか知っていたのでそこへ向かう。
コンビニには私と同じように香典袋を買っているおじさんたちがたくさんいる。
無事香典も用意できて、いよいよお寺に向かう。
参道を歩いていくと、制服姿の中学生らしき女の子たちがはしゃいで私を追い越して行った。
後ろを歩いているおばさんたちの会話が聞こえてくる。
さすがね~立派ね~。
みんな誇りを持っているのね。
職員の人たちからも感じられるわよね。
いいものを継承してるのだってわかっているのよね。
女子中学生たちが走って行った方を見ると、立派なお堂の入口が見えた。
洋風の古い建物で、お寺としては珍しい入口だ。
中に入ると広い空間に出た。
木造と石造りが混在している不思議な空間。
天井が高くドーム型になっていて、まるで教会のようだ。
仏教とキリスト教とイスラム教が同時に存在しているんだ、と私は解釈した。
そんな不思議な空間の中で、喪服の人々が行列を作っている。
お焼香の順番を待っているのだ。
列の中に知ってる顔を見つけて手を振ったが、一番後ろに並べと冷たくあしらわれる。
列の後ろまで行く。
小学生くらいの子供たちが隅っこの方で賑やかに遊んでいる。
そこへ警備員みたいな奴がやって来て、もう遊びの時間は終わりだ、と告げる。
行列の中から子供の母親をみつけると、警備員は彼女の手を引っぱって、強引に帰らせようとする。
母親は激しく抵抗して「記帳するのが重要なのよっ!記帳しないと!」と叫んでいる。
お葬式に来たことが会社の成績に影響でもするのかな?と私は思う。
警備員は諦めたのか、それ以上帰れとは言わずに、行列の横にいつのまにか出現したバーカウンターの中に入った。
そこにはもう1人の男がいる。警備員はその男に、お酒のフタをしてないじゃないか、と怒られている様子だった。
警備員は缶のお酒にフタをするが、フタがきついのかまた取れそうになってうまくいかないみたいだった。
それで彼は諦めて、フタできないなら飲んじゃわないと…と、お酒を飲み始めた。
私はさっきからこの警備員が気に食わなかったので、お酒を飲んでるところの写真をこっそりとって、あとで住職に見せてやろう…と携帯のカメラを構えたところで起きた。