2016.01.24巨大なアリの幼虫
小学生のころ住んでいた家ににいる。
お母さんが仕事に行ってるので、戸締りをしようと思ったら玄関のドアが全開になっているではないか。
誰だよ開けっ放したの。
玄関が丸見えじゃん。
玄関には私の緑の登山リュックが無造作に置かれていて、この状態がしばらく近所から見られていたと思うと恥ずかしく思った。
ドアを閉めようとしたら、庭から祖母の声がした。
「ちょっとこっち。アリが異常発生してるのよ。」
行ってみると、庭の植木鉢にカブトムシの幼虫みたいなデッカい白いイモムシが頭を上にして大量に刺さっていた。イモムシは生きていて刺さったままワラワラ動いている。
祖母がやったのだ。
「キリがないわ。こうしておけばみんな死ぬけど、あそこのなんかもう2週間も生きてる。」
幼虫の白い身体には段々がついてて、ミシュランのキャクターのようだった。
茶色の頭には、クワガタのような恐ろしいハサミがついている。
それらが上向きに何匹も刺さっていて、ガチャガチャ動いている。
私は気味悪く思って、「駆除業者を呼ぼうよ、手に負えないよ」と祖母に言った。
幼虫の周りには成虫のアリたちがザワザワ歩いていた。
アリも10cmくらいあって相当デカかったが、幼虫に比べたら小さい。
コレが本当にコレになるのか?と疑問に思った。
仕事に行った母がまだ帰ってきてないのが急に気がかりになった。
その瞬間に家の中に母がいてちょうど帰ってきたみたいだった。
仕事用のよそ行きのスカートを履いているのが見えた。
「すみません、いろいろやってもらって」
と母が言っているのが聞こえた。
※祖母は既に他界してるがこの家で一緒に暮らしていたころは元気だった。
※母の姿ははっきり見えなかったが、母も若くて今の私と同じ歳くらいだった。