2009.05.15暗示
私は工場地帯の汚れた河を見下ろしている。
河にはボロい歩行者用の橋がかかっている。橋は真っ赤に錆びて、今にも崩れ落ちそうだ。
私はその橋を渡っていく。
河を覗くと、そこには様々な小舟が浮かんでいる。
橋の左側には、灰色のゴムボートが浮かんでいる。ゴムボートの中央には、水がたまっていて子供用のプールみたいになっている。それには、灰色の生き物が1匹乗っている。ガチャピンそっくりだ。灰色ガチャピンの背中には刺青でトランプの模様が彫ってある。彼は、プールでバシャバシャしている。それを見て、私はなぜだかとても悲しい気持ちになる。
ふと手前を見ると、青いクレーンが倒れていて、川面に設置された舞台のような円形の建物を破壊していた。破壊された部分だけ真っ白で汚れていなかったのでつい最近壊れたのだろう。
私はますます悲しくなる。
今度は橋の右側に目を移す。こちら側には、3~4mくらいある巨大なメモ帳が浮かんでいる。それには、ブタの着ぐるみのような生き物が乗っている。メモ帳はトイレットペーパーでできているのでどんどん溶け出して、ブタは落ちまいと必死になっている。
他にも小舟と生き物がいたように思うが忘れてしまった。
ブタを助けなければと、私の横にいた人が河の上を飛んで行った。
たぶん、私たちは鳥みたいな生き物だったのかもしれない。
私も河の上に飛び出すと、ブタはそっちのけで上流の方へ向かった。私には別の使命があったのだ。
神様だかなんだかわからないけど、こっちの世界でよく聞く声が私に言った。
「ここはバランスを崩している。原因が何だかわかるか?」
私は河の上を漂って考える。
橋のすぐ上流には人口の滝があって、ドウドウと水が落ちてきている。
そのすぐ横には、茶色くてとっても汚れた別の河が合流している地点がある。
ここがおかしいのは環境破壊が原因なのは明確だが、天の声の問題はこんな簡単な答えではない。
私は必死で考える。
この情景の中に答えはあるはずだ。
プールになっているゴムボート。
灰色のガチャピン。
トランプの刺青。
青いクレーン。
トイレットペーパーのメモ帳舟。
ブタ。
滝。
汚染された水。
うーーん。
わからん。。。
と、ここで目覚ましが鳴って、
私は夢から覚めてしまった。
うーん。
答えがわからん。