1994.06.24八高線
八高線に乗る。一番前に乗る。
心のどこかでこれは夢だと分かっていて、この電車は衝突するだろうなと思う。
やっぱり他の電車と正面衝突する。
衝突しても私の乗っている電車は走り続け、片端から電車に激突していく。
車内は大混乱で悲鳴やら鳴き声やらが響き渡る。
さっきから私の顔に女の人の手が乗っかっていて、彼女がガラスや鉄に挟まれて死んでいく様子が伝わってくる。
生きていた彼女の手がだんだん冷たくなって死んでしまう。
電車はもう走っていない。
私は死んだ女の人を寝かせて手を組ませてやる。
彼女には小さな娘がいる。娘は頭がよすぎて少し気味が悪い。